
広島の春といえば、平和公園や縮景園の桜が真っ先に浮かびますよね。でも、実は少し足を延ばした先に、どうしてもこの目で確かめたかった「特別な桜」があるんです。
街の喧騒から少し離れた江波の丘を巡り。そこで静かに、けれど凛と咲き誇る桜を訪ねた一日を、少しお話しさせてください。
🚶♂️➡️路面電車に揺られる、のんびりした時間
旅の始まりは、広島駅から。ガタゴトンと心地よいリズムを刻む路面電車(6号線・江波行き)に乗り込み窓の外を流れる街並みを眺めながら、終点を目指してゆらゆら揺られる時間は、日常を少しずつ脱ぎ捨てていくような、贅沢なひとときです。
終点の江波電停で降りたら、そこからは緩やかな坂道を歩いて15分ほど。春の陽射しに包まれた緑の丘、江波山公園が見えてきます。
お花見シーズンとあって、公園内は家族連れやカメラを構える人たちの明るい声でいっぱい。そんな賑やかな空気の中を歩いていくと、ついにあのお目当ての桜が姿を現します。

🌸目で見て分かった、桜の「個性」

※ヒロシマエバヤマザクラ
公園に到着すると、おなじみのソメイヨシノが迎えてくれますが、その隣に寄り添うように咲く一本の木こそ、私が心待ちにしていたヒロシマエバヤマザクラです。
実際に見比べてみると、その違いに驚かされました。
- ソメイヨシノ: ふわふわとした淡いピンクの雲のよう。花びらが5枚と決まっているので、形がとても整っていてスマートな印象です。
- ヒロシマエバヤマザクラ: 一言でいうと「ふっくら、上品」。ソメイヨシノよりも少し白っぽく、どこか凛とした気品を感じさせてくれました。
ソメイヨシノ: ふわふわとした淡いピンクの雲のよう。花びらが5枚と決まっているので、形がとても整っていてスマートな印象です。
ヒロシマエバヤマザクラ: 一言でいうと「ふっくら、上品」。ソメイヨシノよりも少し白っぽく、どこか凛とした気品を感じさせてくれました。
実はこの「ふっくら感」には、世界でもここだけの理由があるんです。ソメイヨシノは花びらが5枚ですが、エバヤマザクラは5枚から13枚と、一輪ごとに枚数がバラバラ。さらにおしべの一部が小さな花びらに変化した「旗弁(きべん)」が混ざることで、独特のボリューム感が生まれるのだそう。
真下から見上げるのも素敵ですが、私は隣接する気象館の屋上に登ってみました。そこから見下ろすと、この桜ならではのふんわりとした厚みがより際立って見えるんです。その花の向こうに広がる江波港の青い景色と重なった瞬間、「見に来て本当によかった!」と、心からそう思えました。
この眺めは、自分の足でここまで登ってきたからこそ出会えた、私だけのご褒美のような気がします。
※気象館の屋上から見た桜の風景(ソメイヨシノとヒロシマエバヤマザクラ)

🔭街を見守ってきた、レトロな建物

※イラスト画像(すいません🙇お花見シーズン真っ最中で、周りにも人がいっぱいで気象館の素敵な外観も、カメラに収めるのは今回は断念して、イラスト画像を貼らせていただきました。)
桜を堪能した後は、まるで小さなお城のような佇まいの「広島市江波山気象館」を訪ねてみませんか?1934年に建てられたこの建物は、モダンなデザインの中に温かみが溶け込んでいて、見ているだけでどこかホッとする不思議な魅力があります。
実はこの建物、被爆という困難な歴史を乗り越えて、今もこの丘に立ち続けている貴重な場所。かつて瀬戸内海に浮かぶ「島」だったこの場所が、長い時間をかけて街の一部になり、こうして立派な桜を守っている……。そんな物語を思いながら古い窓枠や壁に触れてみると、建物そのものが、広島の歩みを優しく語ってくれる一冊の本のように感じられて、なんだか温かい気持ちになります。
🌂扉の向こう、驚きの体験は皆さんへ
レトロな外観の扉をそっと開けて中に入ると、そこには天気の不思議を思いっきり楽しめる、ワクワクがいっぱいの世界が広がっています。
館内を少し覗いてみると、体験コーナーはたくさんの人で大賑わい!
- 凄まじい風を肌で感じる「突風体験コーナー」
- 雲の中にふわっと迷い込んだような「タイフーンボックス」
- クロマキー合成で、迫力の映像に自分が飛び込む「気象合成体験」
「歴史ある建物の中に、こんなに楽しい冒険が隠れているなんて!」というギャップが面白くて、大人も子どももつい時間を忘れてしまいそうです。
私は今回、体験コーナーがあまりに盛況だったので、屋上からの景色をメインに楽しみましたが、これら全てのメニューを満喫するのは、これから訪れる皆さんにお任せしたいと思います。気象の不思議にどっぷり浸かってみたい方は、ぜひ時間を取って挑戦してみてくださいね。
🌇心地よい風を心に刻んで
屋上からのパノラマを楽しんで、心地よい疲れを感じながら公園を後にしました。

帰りは、街の空気をもっと知りたくて少し歩いてみることにしました。頬をなでる心地よい風を感じながらふと周りを見渡すと、河川敷でお花見を楽しむ家族や、愛犬と散歩を楽しむ人たちの姿をみながら歩き、午後の柔らかな光が川面にキラキラと反射して見え、広島の穏やかな春を全身で受け取ったような気がしました。

世界にここだけの桜と、風景の美しさと、そして平和な情景。
皆さんも、ソメイヨシノとは一味違う凛とした春を探しに、ぜひ路面電車に揺られて江波山を訪ねてみませんか?きっと、自分だけの特別な景色に出会えるはずです。
【今回ご紹介したスポットの詳細はこちら】 広島市江波山気象館では、今回ご紹介した体験コーナーのほか、季節ごとのイベントも開催されています。ぜひ公式サイトをチェックして、驚きと学びの時間を体験してみてくださいね。 ▶ 広島市江波山気象館 公式ホームページ


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