瀬戸内の幸を最高に🍶竹原の老舗・藤井酒造で出会う『宝寿』と個性豊かな銘柄たち

お酒

石畳の道に歴史を刻む建物が並ぶ、広島県竹原市。この美しい「たけはら町並み保存地区」を歩いていると、ふと目を引く立派な門構えに出会います。それが、文久3年(1863年)からこの地で酒を醸し続ける「藤井酒造」です。

一歩足を踏み入れると、そこには昭和天皇を祝して誕生した特別な酒『宝寿(ほうじゅ)』を筆頭に、選び抜かれた銘柄たちが静かに並んでいます。竹原の風土が育んだ「宝物」のようなお酒との出会いは、旅の時間をより豊かで特別なものに変えてくれるはずですよ。

🍶銘柄『宝寿』、新聞の見出しから始まった物語

藤井酒造の看板ともいえる『宝寿』。この名前が誕生したのは、今から120年以上前、1901年(明治34年)のことでした。

きっかけは、昭和天皇の生誕から。当時、このおめでたいニュースを報じる新聞の見出しは、「宝寿 宝寿 宝寿……」という祝賀の言葉で埋め尽くされたといいます。その光景を目にした蔵元が、新しい時代の到来と健やかな成長を願い、この名を酒に冠しました。

「蔵の宝(宝)として愛され、飲む人が健やかで幸せ(寿)でありますように」

そんな誠実な祈りが込められた一献は、広島伝統の「軟水醸造」によって、シルクのような滑らかな口当たりとお米の濃密な旨みが調和する、芳醇な味わいに仕上げられています。

🍶その一滴が持つ、多彩な表情

  • 特別純米酒 生一本: 自社蔵一貫製造。お米本来の力強い旨味とコクが楽しめます。
  • 中取 吟造り 純米生原酒: 搾りの工程で最も香味が優れた「中取り」のみを贅沢に。
  • 純米大吟醸 生原酒: 酒米を極限まで磨き上げた、透明感あふれる最高級クラス。
  • 年賀の酒(季節限定): 年末年始だけの特別。新酒特有のフレッシュな弾ける味わい。

🍶多彩な銘柄に宿る、藤井酒造の懐の深さ

『伝統を映す『宝寿』を入口に、さらに奥深く広がる藤井酒造の世界をのぞいてみましょう。

  • 手仕事の真髄: 自然の力を活かした「生酛(きもと)造り」など、手間を惜しまない伝統製法。そこから生まれる複雑な深みは、まさに職人の気概そのものです。
  • 龍勢(りゅうせい): 明治40年の第一回全国清酒品評会で日本一に輝いた、蔵の誇り。お米の旨味を極限まで引き出した、芯のある味わいです。
  • 夜の帝王(よるのていおう): インパクトのある名の通り、一度飲めば日常の食卓になくてはならない存在に。冷酒でもお燗でも寄り添ってくれる名脇役。

🍶瀬戸内の旬が、さらに輝き出す瞬間

瀬戸内海の恵みが並ぶ食卓。そこに藤井酒造の酒を合わせると、素材の味がより鮮明に動き出します。

厚切りのお刺身の濃厚な旨味を『宝寿』のふくよかさが包み込み、ふっくらした牡蠣の重厚なエキスには『龍勢』の凛としたキレが重なり合う。口の中で磯の香りと米の旨味が溶け合う瞬間は、竹原という土地を五感で味わう贅沢な体験です。

🍶歴史と文化を五感で楽しむ「酒蔵交流館」

江戸時代の建築美を活かした「酒蔵交流館」は、かつての酒造りの熱気を感じさせる重厚な梁や設えが迎えてくれる場所。

ここでは複数の銘柄をテイスティングできる「利き酒体験」や、市場には出回らない「蔵元限定酒」との出会いが待っています。自分だけの一本を探しながら、ゆったりと流れる時間をお楽しみください。 (※併設のお食事処については、営業状況が変更となっている場合があるため、事前の公式情報をご確認ください)

🍶竹原の物語を、一献のなかに。

『宝寿』から『龍勢』、そして『夜の帝王』まで。藤井酒造のお酒には、この町の歴史と、誠実な酒造りの精神がぎゅっと詰まっています。

竹原の風情ある景色を思い出しながら、今夜は、この地でしか出会えない本物の味わいで乾杯しませんか。


※お酒は20歳になってから。飲酒運転は法律で禁止されています。


コメント

タイトルとURLをコピーしました