
広島は街なかに大きな川がいくつも流れていて、少し車を走らせれば山や渓谷にも行ける場所です。いつもの道路を歩いて観光するのもいいですが、この夏は水辺から広島の街や自然を眺めてみませんか?
旅行のクチコミやSNSでも人気が集まっているそれぞれの場所の様子や体験のできる水遊びスポットをご紹介します。
川の上から街を眺める🛶街なかSUP体験
川沿いの緑地に一歩足を踏み入れると、街の真ん中とは思えないほど穏やかな水面が広がっています。この身近な川を舞台に、ボードの上に立ってパドルを漕ぎながら進むのがSUP(スタンドアップパドルボード)の体験です。
川面に近い目線から見上げる原爆ドームは、普段、川沿いの道路から見る姿とは受ける印象が大きく違います。赤茶けたレンガの壁や崩れたドームの形が間近に迫り、周囲の賑やかな音が静かになって、川の流れる音と風の冷たさがダイレクトに伝わってきます。
インストラクターが一人ひとりのペースに合わせて乗り方を教えてくれます。立つのが難しければ、ボードの上に座って漕ぐだけでも目線が変わって十分に楽しめます。
広島は昔から水の都として川とともに暮らしてきた街で、戦後は復興とともに川辺が整備されてきました。川から街を眺めることは、広島の歴史や歩みを肌で感じる体験でもあります。初めての人も子どもたちも、それぞれの体力に合わせて、自分のペースで川のお散歩を楽しめます。
【この体験の始まりについて】 広島の市内河川におけるSUP体験は、河川空間のオープン化や利活用構想の一環として、2010年代前半から民間団体やショップによる体験事業が本格化しました。
冷たい川と温泉を楽しむ🏞️奥湯来のシャワークライミング
車を走らせて山を登るにつれて、窓から入る風が少しずつ涼しくなり、やがて目の前に澄んだ渓流が現れます。広島の市内中心部から車で1時間ほど山へ向かったところにある湯来町。ここはきれいな川が流れる、緑に囲まれた自然豊かな場所です。ウエットスーツとヘルメットを着用して、体ひとつで川を登っていく「シャワークライミング」が夏の人気アクティビティです。
水に足を入れた瞬間の冷たさや、もみじの葉のすき間から差し込む太陽の光。岩をすべり台のように滑ったり、インストラクターのサポートのもとで滝壺に飛び込んだりする体験は、大人も子どもも夢中になれる楽しさがあります。
都会からたった1時間でこれほど豊かな自然に行けるのは、山と海が近い広島ならではの地形のおかげです。川遊びのあと、すぐ近くにある湯来温泉の温かいお風呂に入して冷えた体を温める時間は、この場所だからこそできる贅沢な過ごし方です。
【この体験の始まりについて】 湯来町でのシャワークライミング体験は、地域の自然資源を活かしたグリーンツーリズム推進に伴い、2000年代後半から地元NPO法人や体験交流施設によってインストラクター同行型のプログラムとして開始されました。
深い自然の歴史に触れる⛰️三段峡の散策ツアー
一歩足を踏み入れると、ひんやりとした森の冷気と、どこか懐かしい樹木の香りに包まれます。国の特別名勝にも選ばれている三段峡は、切り立った崖に囲まれた美しい峡谷です。ここでは川遊びだけでなく、ガイドと一緒にゆっくり歩く「野外博物館ミュージアムツアー」も注目されています。
ひんやりとした空気が漂う遊歩道を歩きながら、何万年もの水流で削られて丸くなった巨大な岩に触れてみると、その冷たさや苔の柔らかさが伝わってきます。ただ歩くだけでは気づかない、泥の上にある小さな生き物の足跡を見つけたり、鳥の声に耳を澄ませたりする、穏やかで落ち着いたツアーです。
この峡谷は、大昔に海の底だった地層が時間をかけて盛り上がり、雨や川の水で少しずつ削られてできた場所です。ガイドの話を聞きながら歩くことで、目の前の崖や森が過ごしてきた長い時間が分かり、いつもの観光とは一味違う、三段峡の本当の面白さを知ることができます。
【この体験の始まりについて】 三段峡は1925(大正14)年に国の名勝に指定され、1953(昭和28)年に特別名勝となりました。専門ガイドが同行する「野外博物館(フィールドミュージアム)ツアー」は、エコツーリズムの取り組みとして2010年代からプログラム化されています。
水着と着替えを持って🎐夏の広島へ
川の水しぶきや、木漏れ日の暖かさ、川から上がったあとに吸い込む澄んだ空気。実際に体を動かして楽しんだ思い出は、旅が終わったあとも長く心に残るはずです。
特に個人で川を利用する際には、前もってその場所が遊泳禁止になっていないかを自分で調べておくことが何より大切です。そうして事前に安全をしっかり確認したうえで遊んだり、必要に応じて道具のレンタルやアクティビティを組み合わせたりすることで、誰もが無理なく、思いきり水辺の楽しさを味わうことができます。たくさん遊んでお腹が空いたら、帰りに地元の美味しいごはんや冷たいスイーツを食べるのも楽しみの一つになりますよね。
今年の夏の予定に、広島での川遊びをひとつ加えてみませんか?


コメント